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■■ そのほか 節約・節電 おすすめ記事: 「LED電球 VS 白熱電球 初期投資&光熱費比較」 ■■ |
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エアコンの電気代 VS
石油ファンヒーターの灯油代
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数年前から、石油価格の高騰で、部屋全体を温める場合、石油ファンヒーターよりも、エアコンの方が経済的と言われています。
しかし、エアコンでの暖房は「なんとなく電気代がかかりそう・・・」、という漠然としたイメージが残り、石油ファンヒーターを使い続けている方が多いようです。
なぜ、はっきりしないのでしょうか?
エアコンと石油ファンヒーターの優劣がはっきりしない原因は、それぞれの光熱費が、エアコン場合、機種毎の「暖房効率」、石油ファンヒーターの場合「灯油の単価」という、不確定な要素によって比較が難しいのが一因でしょう。
そこで、このページでは、エアコンの暖房効率と、灯油価格を考慮し、同じ熱量を得るのに必要な光熱費(同じ条件の部屋で、同じ温かさを維持するのに必要な光熱費)を算出して整理し、灯油が「18リットルあたり、●●●●円以下なら、石油ファンヒーターでの暖房かお得」、が分かるよう、一覧表にまとめました。
エアコンの効率の良さは、皆様の想像以上かもしれません。 光熱費節約の目安にお役立てください。 |
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エアコンの暖房効率(COP)とAPF
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電気ストーブなど、電気を熱に換える器具は暖房効率を「1」とします。 この場合、同じ熱量を得るには、石油ファンヒーター(灯油)の方が、光熱費はお得です。 |
一方、エアコン暖房の仕組みは、電気をいったん動力に変換し、ヒートポンプ(コンプレッサーと呼ばれる室外機)を動かす事で、大気から熱を取り出します。 これにより、消費する電気の何倍もの熱量を得ることができ、石油ファンヒーターよりも光熱費がお得になるケースが出てくるという訳です。 |
つまり、何倍の熱量が得られるかが、エアコンの暖房効率(COP)であり、比較の際の重要なポイントになります。 暖房効率(COP)は、エアコンの年式やモデルにより異なり、10年前の製品で4.0程度、最新式の製品で6.0程度が目安です。 |
2010年以降、カタログ表記や比較の際、一定の実使用条件を前提とする、冷房と暖房を合算した通年エネルギー消費効率「APF」が用いられています。 |
APFは冷房効率も加味されていて、暖房COPを知る事は難しくなりましたが、「カタログ表記のAPF x 0.8 =
暖房COP」くらいを目安にすれば良いでしょう。 |
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表と読み方
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2010年以降のエアコンは、APFを調べ、左の列「エアコンのAPF」から相当する行を見つけてください。
2010年以前のエアコンは、室内機の側面などに表示されている「暖房COP」を調べ、左から2列目の「暖房COP(目安)」から、最も近い行を選んでください。
「実際の使用を想定したCOP」は、実際のエアコン暖房運転を想定したCOP(*)で、計算の基とする数字です。 その右が、ブレークイーブンとなる灯油代で、例えば、暖房COPが4.0のエアコンの場合、灯油18リットルの価格が1,262円以下なら、石油ファンヒーターのほうが、燃費が良く、逆に、1,262円以上なら、エアコンのほうが、燃費が良いと言う意味です。
*エアコン暖房のCOPは、外気温の低下に伴って下がります。 この表では、寒冷地を考慮し、COPは、メーカー公称値の8割程度を目安に見積もる事としました。
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エアコンのAPF |
暖房COP(目安) |
実際の使用を想定したCOP |
ブレークイーブンとなる灯油代 |
4.0 |
3.2 |
2.6 |
1,792円 |
4.2 |
3.4 |
2.7 |
1,707円 |
4.4 |
3.5 |
2.8 |
1,629円 |
4.6 |
3.7 |
2.9 |
1,558円 |
4.8 |
3.8 |
3.1 |
1,493円 |
5.0 |
4.0 |
3.2 |
1,434円 |
5.2 |
4.2 |
3.3 |
1,378円 |
5.4 |
4.3 |
3.5 |
1,327円 |
5.6 |
4.5 |
3.6 |
1,280円 |
5.8 |
4.6 |
3.7 |
1,236円 |
6.0 |
4.8 |
3.8 |
1,195円 |
6.2 |
5.0 |
4.0 |
1,156円 |
6.4 |
5.1 |
4.1 |
1,120円 |
6.6 |
5.3 |
4.2 |
1,086円 |
6.8 |
5.4 |
4.4 |
1,054円 |
7.0 |
5.6 |
4.5 |
1,024円 |
7.2 |
5.8 |
4.6 |
996円 |
7.4 |
5.9 |
4.7 |
969円 |
7.6 |
6.1 |
4.9 |
943円 |
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■計算式: 4037 ÷ 暖房COP =
ブレークイーブンとなる灯油代(18L) |
電気代を変更する場合:
183.5 ÷ 暖房COP X 電気代単価(円)/Kw =
ブレークイーブンとなる灯油代(18L) |
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■計算の基準: 電気代(25円/1Kw)、電気の熱量(3.6MJ/1Kw)、灯油の熱量(36.7MJ/1L)とし、同じ熱量を得るのに、必要なコストを計算しています。 また、電気代は、地域や契約の種類、燃料価格の変動により異なります。 |
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結論: エアコンが圧倒的に有利 石油ストーブを検討するのは、1000円/18L以下になってから。
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10年前のエアコンの暖房効率(COP)は、おおむね4.0程度です。 経年劣化を加味し、実効COPを3.0程度と想定すると、灯油の価格がおおよそ1,500円/18Lで、ブレークイーブンとなります。 2013年11月末の灯油販売価格は、1,800円強で推移しており、数値だけで比較すると、エアコンか灯油か、判断が難しいかもしれません。 |
しかし、灯油ファンヒーターや灯油ストーブの場合、点火や運転に電力が必要で、一酸化炭素排出に伴う空気の換気も必要なので、実際の暖房効率は上記表中の数値よりも劣ります。 |
また、エアコンは、他にも、燃料の補給が不要な点、タイマー動作で、就寝や起床時間に合わせてきめ細かくコントロールできる点でも、利便性が高く、省エネ性も期待できます。 |
安全面においても、エアコンは、炎による火災や、一酸化炭素による中毒の心配が無く、光熱費に加え、快適性、安全性を加味すると、さらにエアコンが有利であると言えます。 |
結論として、石油ストーブを検討するのは、少なくとも、灯油価格が、1,000円/18Lを下回ってからで良いでしょう。 |
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因みに、最新のエアコンを利用している場合、暖房COPは6程度に達している事から、実効COPを少なく4.0と見積もっても、ブレークイーブンとなる灯油価格は、1,000円/18Lで、2013年11月末時点の灯油販売価格を大きく下回っています。 さらに、先述のような、エアコンのメリットを加味すると、エアコンが圧倒的に有利である事は疑い有りません。 |
なんとなく、石油ストーブでの暖房がお得に思っていた方は、今すぐエアコンに乗り換えたくなったのでは無いでしょうか? |
計算して納得! ですね。 |
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2013年 省エネNo.1 のエアコン (通年APFに省エネ機能を加味した独自ランキング) |
6畳用(2.2kWクラス)で省エネNo.1
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7〜10畳用(2.5kWクラス)で省エネNo.1
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10〜15畳用(3.6kWクラス)で省エネNo.1
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11〜17畳用(4.0kWクラス)で省エネNo.1
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*畳数は、カタログなどで表記される冷房時の目安です。 暖房時、部屋の条件により異なります。 |
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備考: |
関東以北など、外気温が氷点下となる降雪地域や寒冷地域では、エアコンの暖房効率が極端に低下したり、使用できなくケースもあります。 この場合、石油ファンヒーターが有用であり、実際に、寒冷地で活躍しています。 また、石油ファンヒーターは、運転開始直後から、非常に高熱の温風が吹き出し、部屋全体を素早く温める事ができます。 エアコン暖房はなんとなく寒く、石油ファンヒーターが温かく感じる一因と考えられます。 お好みによっては、石油ファンヒーターをお使いになるのも良いでしょう。 (この記事は、燃費を算出して比較する事を目的としています。 石油および石油ファンヒーターでの暖房を否定するものではありません。) |
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■■ そのほか 節約・節電 おすすめ記事: 「LED電球 VS 白熱電球 初期投資&光熱費比較」 ■■ |
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